ぐっと寒さも和らいできました。梅もほころび、ポカポカにはまだ少し早いですが、オーバーコートが脱げる季節には確実になってきましたね。
今回は岐阜の養老町のお酒「美濃菊 豊醸」を取り上げます。日本酒度で言いますと辛口タイプに分類されますが、甘さを強く感じる旨口タイプで、こういうお酒は確実に燗上がりを期待できます。色々な温度で試しましたが、50度~45度あたりが、常温では隠れていたドライさが出て、さらにお酒が引き締まりました。ふきのとうのほかにも、こごみ、たらのめ、うどなど、旬の山菜でいろいろお試しください。
お口の中でふんわりと春の味覚が広がります。

おうち酒簡単レシピ 第9回

 
■ふきのとうの酒粕チーズ和え  
早春の食べ物といえば山菜です。今回のレシピは、春を告げる山菜「ふきのとう」を新酒の酒粕とクリームチーズで和えました。ふきのとうはあまりたくさん食べるものではないので、残り物の煮物や漬物などと混ぜてください。今回はきんぴらごぼうを入れました。
2013/03/03  

■材料<2人分> ■作り方
酒粕 50g
クリームチーズ 25g
※煮きり酒 大さじ1程度
ふきのとう 2個
重層 耳かき1杯
きんぴらごぼう 40g程度
※酒粕とクリームチーズが固い場合に利用
1 ふきのとうは軸をとって、たて1/2にして熱湯に重曹を加え1分半ほどゆで、水にさらす。
2 クリームチーズと酒粕は常温で少しやわらかくしてから、よく混ぜて固いようなら煮切り酒で伸ばす。
3 余ったきんぴらごぼうなどを適当な長さに切る。
4 1~3を和える。
   
■ワンポイントアドバイス

1.酒粕とクリームチーズを合わせたものは、柴漬け、いぶりがっこ、数の子などと混ぜたり、ポテトサラダのマヨネーズの代わりに使ったり、味噌を加えて生野菜のディップにしたりとさまざまな料理に重宝します。
酒粕2:クリームチーズ1で今回は作りましたが、ご自分の好きな割合で結構です。
保存は冷蔵庫で。タッパーに入れたら表面を必ずラップで覆い、さらに蓋を閉めて保管するのが長く持たせる秘訣です。1ヶ月はおいしくいただけます。

2.ふきのとうのようなアクの強いものの処理には重曹を使いますが、もしなかったら塩で代用してください。ゆでてからよく水にさらすのがポイントです。

3.余ったふきのとうはさっと湯外で水にさらしてから手でちぎり胡麻油でさっといためてから砂糖と味噌を加え、ばっけ味噌にしておきましょう。
早春の味がしばらく楽しめます。なお、ばっけ味噌にする場合、取れたてならばゆでずに使っていただいてOKです。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから

 

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