●テキストでのおさらい
◆タイプⅠ かための純米酒
青森県 安東水軍
酒の印象 苦味・酸味がありかたい
お燗のお湯は「ぬるめ」と「熱め」の2種類を用意。このお酒は「熱め」のお湯でお燗。お酒が60度超えたくらい(とびきり燗以上のとびきり燗)。筋肉質なお酒なので、ぎゅっとしまったところをほぐしてあげたいので熱めのお湯(60度)で温度を上げた。60度という温度は、お燗にして味が開いたところで酸味の輪郭を付けたいときの目安となる温度。お燗をつけた後に別のチロリに移す。また猪口につぐとさらに温度は下がる(お店で提供するときは、お燗したとっくりのお酒が何度くらいか→とっくりからお客様の御猪口へ
注ぐと何度くらいになるかをイメージすると良い)。
今回は、一度温度を上げて冷ます方法でつけた。
◆タイプⅡ 吟醸酒 純米吟醸 磨いた柔らかい酒
京都府 坤滴 純米吟醸 精米歩合50%
お燗のお湯は「ぬるめ」でお燗。よく磨いたお酒は繊細さを持ち合わせているため、熱いお湯でお燗してしまうと細かい繊細な部分がすべて取り払われてしまう危険性がある。ぬるいお湯でつけることで吟醸酒の特徴を持ったままお燗にすることができる。
吟醸酒には香り吟醸タイプと味吟醸タイプがあるが、味がのってる味を前に出したい味吟醸タイプはお燗にすると良い。
◆タイプⅢ あまりお燗にしない酒
滋賀県 金亀 60% 純米 生原酒(酒一筋から変更)
生酒の生々しいフレッシュな香りを取りながら「ぬるめ」でお燗し、ある程度のところで「あつめ」にする。熱いところにすぐ入れるのではなく、冷たいところから徐々に温度をあげていく。お燗の香りを確かめると、最初は麹の香りと生の香りが最初に来る、しばらくすると米のふっくらとして香りになる、その後熱くするとこうばしい香りがでてくる。ここで燗のつけあがりとする。お燗酒のできあがりは62~3度。酸をぴんと立ててあげることでメリハリがつく。
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