当社試飲会にて大好評でした「お燗酒名人による あなたのお店のお燗が変わるお燗酒セミナー」のダイジェストムービーです(全4回 第2回以降は随時追加していきます)。次の3つのタイプのお酒をお燗につけて楽しみます。
 お燗名人ならではの「技」「勘」「腕前」そして「遊び心」をお楽しみください。

※なお、家庭用ビデオカメラおよび試飲会場内での撮影のため、音声や画面に聞きづらいまたは見づらい点がございます。ご了承ください。


あなたの店のお燗が変わるお燗酒セミナー 第1回

◆タイプⅠ かための純米酒 ・・・・・・・・・・・・青森県 安東水軍
◆タイプⅡ 吟醸酒 純米吟醸 磨いた柔らかい酒・・・京都府 坤滴 純米吟醸 精米歩合50%
◆タイプⅢ あまりお燗にしない酒・・・・・・・・・・滋賀県 金亀 60% 純米 生原酒


●お燗名人のご紹介
多田 正樹 氏
きき酒師 ホテルの日本酒バーで十年間勤務 料理の名脇役になる味わい深いセレクトを信条とする 特にお燗酒の魅力を広める活動をしている
現在「酒器」「料理と酒の相性」に力を入れた和食店、神楽坂「ふしきの」店長

五嶋 慎也 氏 日本酒文化プロデューサー
(株)ストーリー代表取締役
Japan Traditional Project 実行委員
 

●テキストでのおさらい

◆タイプⅠ かための純米酒 
青森県 安東水軍
酒の印象 苦味・酸味がありかたい

お燗のお湯は「ぬるめ」と「熱め」の2種類を用意。このお酒は「熱め」のお湯でお燗。お酒が60度超えたくらい(とびきり燗以上のとびきり燗)。筋肉質なお酒なので、ぎゅっとしまったところをほぐしてあげたいので熱めのお湯(60度)で温度を上げた。60度という温度は、お燗にして味が開いたところで酸味の輪郭を付けたいときの目安となる温度。お燗をつけた後に別のチロリに移す。また猪口につぐとさらに温度は下がる(お店で提供するときは、お燗したとっくりのお酒が何度くらいか→とっくりからお客様の御猪口へ 注ぐと何度くらいになるかをイメージすると良い)。
今回は、一度温度を上げて冷ます方法でつけた。

◆タイプⅡ 吟醸酒 純米吟醸 磨いた柔らかい酒
京都府 坤滴 純米吟醸 精米歩合50%

お燗のお湯は「ぬるめ」でお燗。よく磨いたお酒は繊細さを持ち合わせているため、熱いお湯でお燗してしまうと細かい繊細な部分がすべて取り払われてしまう危険性がある。ぬるいお湯でつけることで吟醸酒の特徴を持ったままお燗にすることができる。
吟醸酒には香り吟醸タイプと味吟醸タイプがあるが、味がのってる味を前に出したい味吟醸タイプはお燗にすると良い。

◆タイプⅢ あまりお燗にしない酒
滋賀県 金亀 60% 純米 生原酒(酒一筋から変更)

生酒の生々しいフレッシュな香りを取りながら「ぬるめ」でお燗し、ある程度のところで「あつめ」にする。熱いところにすぐ入れるのではなく、冷たいところから徐々に温度をあげていく。お燗の香りを確かめると、最初は麹の香りと生の香りが最初に来る、しばらくすると米のふっくらとして香りになる、その後熱くするとこうばしい香りがでてくる。ここで燗のつけあがりとする。お燗酒のできあがりは62~3度。酸をぴんと立ててあげることでメリハリがつく。