いよいよ寒さ本番・・・といいたいところですが、コートを脱ぎたくなるような小春日和もあったりと、なかなか体調を合わせるのに大変な季節ですね。しかも空気が乾燥して風邪が蔓延しています。寒い時期が旬の葱はのどの薬としても昔から知られていますよね。葱の中でも王様の下仁田葱は火を入れると驚くほど甘くなります。多少高いですが、ぜひこの時期に召し上がっていただきたい食材のひとつです。
 あわせるお酒は島根の「天穏 純米酒」。これは口当たりが驚くほどやわらかいのに、これでもかというほど米の旨みが全開で、一度召し上がっていただくと絶対にはまってしまうお酒です。60度くらいにアツアツにつけて55度前後で料理と一緒にどうぞ。常温では多少とまどう旨みが熱によってきりっと引き締まり、口の中で葱の甘さや味噌のコクと調和します。また不思議なことに飛び切り燗でもテクスチャーがやわらかいので、あまり熱く感じません。酒器はどうぞ土物で。じわじわと燗さましの過程もお楽しみください。

おうち酒簡単レシピ 第8回

 
■下仁田葱の風呂吹き  
今回のレシピは、下仁田葱をさっとあぶって香ばしさをつけてから、出汁のお風呂にゆるゆると浸かっていただき甘さを存分に引き出し、さらに練り味噌を添えてコクをだし、七味で〆てあります。葱は普通の葱でもおいしくできます。
練り味噌は作りやすい量にしてあります。半年は冷蔵庫で持ちますので、酢や辛子を足してぬたなどにお使いください。
2013/02/10  

■材料<2人分> ■作り方
下仁田葱 1本
出汁 1/4カップ
少々
◆以下 練り味噌材料
白みそ 100g
砂糖 大さじ1
大さじ1
1 葱は洗って5cmくらい長さに切る。
2 1をトースターかグリラーで焼き目をつけ、鍋に出汁とともに入れて塩少々を振って火にかけしなっとさせる(2~3分)。
3 練り味噌の材料を小鍋に入れよく混ぜてから火にかける。砂糖が溶けたら火からおろす。
4 皿に葱をもり、練り味噌をかけ、上から七味をふる。
   
■ワンポイントアドバイス
1.葱を焼くのは香ばしさをつけるためなので、火は通っていなくて大丈夫です。
2.葱を鍋で煮るのが面倒臭かったら、電子レンジで加熱してもOK(30秒~1分)です。
3.練り味噌は砂糖が溶ければOK。砂糖が入っているので冷めると固くなりすぎてしまうため、あまり練り上げないこと。
4.七味のほかに柚子を振ってもおいしいです。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから

 

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