先日までオーバーがクリーニングに出せないような寒い日もありましたが、すっかりうららなか季節となりました。皆様も親しいご友人やご家族、ご同僚とお花見を楽しまれたかと思います。春風の心地よさにつられ、山菜や竹の子も市場に所狭しと並んでいます。 一方で、転勤やお引っ越し、ご入学などでなにかとあわただしく、ストレスの多い落ちつかない、もわっとした時期でもありますね。そんな時には、すっきりとしたお酒が一番!ということで、今月は高知の銘酒「酔鯨 純米吟醸 吟麗」をご紹介します。精米歩合50%で、優しい米の味わいとキレのバランスが良く、香りも穏やかで、食中酒としてうってつけです。スタートは冷やしてシャープさを楽しみ、飲むほどにほかほかとして来たら、手のひらで温めて人肌燗はいかがでしょう(画像は比較的熱に強いガラスお猪口です)。

おうち酒簡単レシピ 第46回

 
■浦里  
 あてには江戸時代の遊郭のモーニングをご紹介したいと思います。花魁の名前にちなんだ「浦里」です。池波正太郎さんの小説や落語でご存じの方もおいでかと思います。大根と梅干しとおかか、海苔とくれば、もう材料だけ聞いてもまずいわけがない!という確信がもてますよね。さらに胡麻と大葉を足してみました。この浦里を温かいご飯に乗せて食べるのが吉原のモーニングなのですが、浦里はそれだけでもとってもいいお酒のアテにもなるんです。しかも5分もかからず包丁がなくてもできます。大根のジアスターゼが消化も助けてくれるし、カロリーも低くとってもヘルシー!ぜひお試しください。
2016/4/14  

■材料<2人分> ■作り方
大根 100g
梅干し 1個
大葉 5枚
いりごま 小さじ1
おかか 適宜
もみ海苔 少々
小さじ1
醤油 少々

1 大根は鬼おろしでおろして、塩を振って10分程度置き脱水させ、ザルにあけて、余分な水分を捨てる。
2 梅干しは種をとりのぞき、軽く包丁でたたいておく。
3 大葉はざく切りにするかちぎって、水に放っておく。
4 ボールに1、2と水気を切った3を入れ、さらに鰹節、煎りごまを加えてよく混ぜて味見をし、もし薄いようだったら醤油をたらして味調整をする。
5 器に盛って、もみ海苔を天に乗せる。
   
■ワンポイントアドバイス

1.大根は葉に近いほうが甘いので、生で食べるこの料理には向いています。もしおろした時に辛かったらボールに水をためてその中でザルにいれた大根おろしをすすいでください。流水で洗うと辛味が抜けすぎてしまうので、必ずボールでやってくださいね。
2.鬼おろしがなければ、大根を食べやすい大きさに切ってポリ袋に入れて上からすりこぎなどで叩いてください。普通の大根おろしは使わないほうが食感が楽しめます。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから


 

レシピトップへ