三寒四温とはよくいったもので、ここのところ、寒かったり暖かかったりが激しいですね。こんな季節の変わり目には体調も崩し気味。どうぞお燗酒で体の中から温まっていただきたいです。今回ご紹介するのは、雪の茅舎の「純米古酒 隠し酒」です。古酒というと紹興酒のような香りやいささか重い味わいを想像されるかもしれませんが、すきっとドライで熟成香も梅酒を思わせるような上品な香りです。さらに熟成による落ち着きもあり、熱燗にするとふくよかさがふわっとでて、楽しめます。お値段もお求めやすい価格です。合わせたのは冬の名残で鴨葱です。黒酢を使い鴨の濃厚な脂を締めました。

おうち酒簡単レシピ 第21回

 
鴨葱黒酢焼き  
 鴨にはビタミンB群や鉄が豊富で、不飽和脂肪酸の含有量も高く、栄養満点ですね。ネギとの相性が抜群なのはご承知のとおり。フライパン一つでできますので、ぜひお燗の温度で色々と楽しんでいただけると嬉しいです。
2014/03/11  

■材料<2人分> ■作り方
合鴨抱き身 1/2(150g位)
長ネギ 1/2本
塩・こしょう 適宜
黒酢 大さじ2
砂糖 小さじ2
しょうゆ 大さじ1

1

鴨は皮目に切り込みを入れて、塩・コショウして、皮目からフライパンにおき、焼いていく。

2 数分焼いて皮目によい焼き色が付いたら、ぶつ切りしたネギを加え、身を返して蓋をしてさらに数分焼く。
3 肉とネギを取り出し、調味料をフライパンに入れて、砂糖などをよくとかし、少し煮詰める。
4 器に盛り付け、3を回しかける。
   
■ワンポイントアドバイス

1.使用する黒酢はあっさりしている国産を使ってください。
2.溶け出た鴨の脂の具合で調味料はマスキングされてしまうので、召し上がる前に必ず黒酢ソースの味わいはチェックしてください。
3.お好みですが、肉は焼きすぎるとぼそぼそとしてしまうので、芯まで火が入っていないほうが美味しいです。
4.隠し味でオレンジマーマレードを小さじ1程度加えるとさらに風味が増します。
5.残った場合は、細く切って焼きそばに入れたり、サラダにもいいです。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから

 

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