春爛漫。今年は桜の開花が急に早まりましたが、皆様はどんなお花見でしたでしょうか。GWが見ごろな所もありますので、まだまだ花見酒はかかせませんね。さて、今回は「雪の茅舎 山廃純米」を取り上げます。このお酒にはもともと根強いファンがおられますが、さらに「美酒の設計」でも注目を浴びましたね。キレがいいのにコクが有り、力強さもあるお酒で、冷でよし、燗でよしの万能選手でもありますね。
花冷えな季節、ほっこりと雪の茅舎のお燗で温まっていただく折に召し上がっていただきたい、嶺岡豆腐をご紹介します。山廃に隠れているかすかなヨーグルト香と嶺岡豆腐原料のミルクでのマッチで考えてみました。

おうち酒簡単レシピ 第10回

 
嶺岡豆腐  
日本料理では牛乳を使った料理に「嶺岡~」と名前がつきます。もともと千葉県の嶺岡で乳製品を作っていたことがルーツとなっております。嶺岡豆腐は簡単に言いますとミルク入り胡麻豆腐です。生クリームを入れたりするレシピもありますが、私はシンプルに牛乳のみを使用しました。蕎麦猪口サイズなら4つ取れます。あまり冷まさずに生温かいうちに食べるのが個人的には好みです。画像では名残の菜花もちょんと乗せてみました。
2013/04/10  

■材料<2人分> ■作り方
葛粉 1/4cup(約30g)
牛乳 250cc
昆布出汁 1/4cup
練り胡麻 大さじ1
みりん 小さじ1
少々
山葵 適宜
旨出汁↓  
鰹出汁 1/4cup
醤油・味醂 各大さじ1/2
追い鰹 1つまみ

1

葛粉は昆布出汁に1時間以上つけておき、練り胡麻、牛乳とともに中火にかけ練っていく。

2 ある程度粘度が出てきたところで、さらに手早くねりこみ、最後にみりんと塩を加えて混ぜたら火を止め、ラップに包んで冷水でさます。
3 旨出汁を作る。小鍋に材料を入れ一煮立ちさせたら、茶漉しなどでこす。
4 ラップをはずし、つるんとしているほうを上に盛り付けて、旨出汁をはる。山葵を天盛りする。
   
■ワンポイントアドバイス

1.葛1:(煎り)胡麻1:水分6が基本です。練り胡麻は濃度があるので約1/3にしてあります。
2.葛粉はできれば本葛を買ってください。弾力が違います。なお火加減が弱すぎると弾力がでません。
3.成形は必ず熱いうちに。火を止めたらすぐにラップで包みましょう。湯飲みや蕎麦猪口の上にラップを敷いて作ると簡単です。
4.旨出汁は作るのが面倒でしたらストレート麺つゆで代用してください。
5.残ったら冷蔵庫に入れて保存しますが、ボソボソした食感になってしまいます。そこで、片栗粉をまぶして焼いて醤油で食べたり、バターで焼いてメイプルシロップでお菓子として召し上がっていただいたり、二次利用も色々バリエーションがあります。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから

 

レシピトップへ