酔いどれんぬの簡単レシピ
第21回「はんぺんで簡単ヘルシー、甘くない伊達巻」
本来であったらオリンピックイヤーとなるところだった2020年がそろそろ終わりを迎えます。皆様におきましてはどのような1年だったでしょうか。困難な年であったかたも、そうではないかたも、来年への希望もこめて縁起の良い名前のお酒を呑んで今年をしめくくり、また新たな年をむかえませんか。今月ご紹介させていただくお酒は、玉乃光酒造さんの「玉乃光 純米吟醸 祝」です。
「祝(いわい)」は京都産の酒造好適米の名前です。昭和8年に京都府立農業試験場にて生まれ、奨励品種として栽培されていたのですが、稲の背が高く倒れやすく、また収量も少ないため昭和49年以降姿を消してしまいます。しかし昭和63年に伏見酒造組合の働きかけにより試験栽培が開始され、平成2年には農家による栽培が再開、平成4年に20年ぶりに祝を使ったお酒が伏見で製品化されました。玉乃光酒造さんも平成6年に平安京遷都1200年を記念し、京都産祝を100%使用した「純米大吟醸こころの京」を発売しております。
今回ご紹介します「純米吟醸 祝」も京都産祝を100%使用したお酒で京都をおもわせるたおやかな、はんなりとした香りと味わいを楽しむことができます。忘年会、新年会も集まってはなかなか行いづらい時勢でありますが、楽しむことに自制はありません。升にグラスを入れ、お店のように表面張力で注ぐ「もっきり」スタイルでおうち居酒屋はいかがでしょうか。
今月のレシピは、伊達巻です。伊達巻の「伊達」とは華やかさやおしゃれという意味もあり、この先「華やかな生活が送れますように!」という願いが込められているとも言われています。
そして、華やかなラベルも、お正月はもちろん、クリスマスにも最適ですよ。
今回の伊達巻レシピは、お節料理にはもちろん、クリスマスオードブルとしても使える、はんぺんを使って作る簡単でヘルシーな甘くない伊達巻のレシピです。市販の伊達巻は、甘すぎて口にあわないという声も聞かれますが、こちらは、お酒のおつまみとしても相性が良いですよ!
<材料>(2~4人分)
たまご(Mサイズ) 5個
はんぺん 1枚
日本酒 80cc
塩 小匙1/3杯
<作り方>
1.すべての材料をフードプロセッサーに入れ、ペースト状にします。たまご焼き器または小さめのフライパンを使います。それを覆うことができるサイズにアルミホイルを切ります。
2.たまご焼き器または小さめのフライパンを火にかけます。温まったら植物油(分量外)を薄くひき、卵液をおたまで2杯流し入れます。1分中弱火で焼き、アルミホイルで蓋をしたらさらに弱火で1分焼き、火を止めて1分蒸らします。
3.アルミホイルを外し、火がとおっていたら焼き目を上にしてクッキングシートをしいた巻きすでしっかり巻きます。同様に残り2本焼きます。冷蔵庫で1時間以上冷やし、切り分けて完成です。
<ワンポイントアドバイス>
1.焦げやすいので火加減には注意してください。焼き色がきれいに付けられるように気をつけて!
2.卵は熱いうちに巻きましょう。
3.粉チーズを入れると洋風になりますし、小えびを入れれば彩りが増し、色々アレンジができます。
◆稲浪理恵さんプロフィール
全国の蔵を駆け巡り年間一石の日本酒を飲む“酔いどれんぬ”こと稲浪理恵さんは、日本酒愛好家や献立検索女子に崇められるパワーブロガー。日本全国を旅し、地元食材を買い込み研鑽を重ねた独自のレシピを、SNSだけでなくリアルな日本酒の会でも提案されています。
◆過去のレシピ
第20回 鶏肉と舞茸の焼きびたし
第19回 かぼちゃとサーモンのガトーインビジブル
第18回 イタリア風焼きナス
第17回 冷やしあんかけ もろこし豆腐
第16回 さば缶とタマネギのアチャール
第15回 牛乳ざる豆腐の冷ややっこ
第14回 豆苗とお揚げのじゃこ煮
第13回 ホタルイカと野菜のピクルス
第12回 ブルーチーズと酒かすの一口タルト
第11回 菜の花と生ハムの昆布じめ
第10回 ホタテとイチゴのカルパッチョ
第9回 牡蠣の酒蒸し ポン酢のジュレがけ
第8回 手羽元のコンフィ
第7回 鮭の秋色餡かけ
第6回 鶏むね肉のガランティーヌ 酒粕マスタードソース
第5回 冷やしおでん
第4回 夏野菜と海老の寒天寄せ
題3回 鮭のソテーリンゴの入ったラヴィゴットソースで
第2回 鰹のタイ風カルパッチョ
第1回 タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ