ラ・カーヴ通信Ｎｏ17

シャトーの母マリー・ローズの名を冠したコンダミン・ベルトランの最高キュヴェ

_{マリーローズ} 2001 Marie Rose　￥３，９８０フランスラクグドック産赤フルボディ <使用葡萄品種>カベルネソービニヨン

地中海性気候で、石灰石の微粒子状の土壌、真南に面した条件のよい畑からのカベルネソービニヨン100%。収穫はすべて手摘で行われます。収穫したぶどう全てを除梗、破砕ののちタンクに入れ毎日３時間づつ１５日間攪拌する伝統的醸造。ぶどう品種の可能性を最大限に引き出すために発酵の終わり頃に、果帽の下で長期浸漬します。マロラクティック発酵させるため新樽に詰め、定期的に目減り分を補いながら１２ヶ月の熟成させます。紫を強く感じる濃い赤色で、赤い果実のジャムを思わせるような香りと、甘草とカシスの香りがあります。ほのかなヴァニラも香ります。甘草を基調としたまろやかで濃厚な味わい。存在感がありながら、とても繊細な口あたりのタンニン、ブラックカラントなどのしっかりとした果実味が魅力的です。このワインはコンダミン・ベルトランを象徴する最高キュヴェで、ワイン名のマリーローズは､『クレレット　ド　ラングドック』というA．O．C(白ワイン)を確立することに尽力したシャトーの母マリー・ローズ・ベルトランに由来します。生産量だけを追及する時代や男性優位の社会という逆境に負けず、強い意思と斬新な着想を貫き、ラングドックにグランヴァンを生み出した伝説の女性の名に恥じない、素晴らしいワインです。葡萄園を愛し、品質を追及する姿勢は現在、甥のベルナールに引き継がれ、数々の素晴らしいワインを生み出しています。

<カベルネ・ソービニヨン> カベルネ・ソービニヨンと言えば、フランス・ボルドー地方や南西地方で栽培されているぶどう品種です。完熟させたぶどうを使ったワインは、熟成により繊細で気品溢れるワインへと変身する能力を持ちます｡深く濃い色合い､カシスやスパイスの香りがあり、しっかりとした骨格、酸とタンニンの豊かな長期熟成タイプのワインとなるこのぶどうは､比較的晩熟のため､温暖な気候でないと、完熟しません。故郷のボルドーでも必ず完熟するとは限りません。故郷はボルドーですが､今ではその人気から､世界中で栽培され､チリ､カリフォルニア、オーストラリアなどでは単一葡萄品種のワインとしてつくられています。近年南フランス、ラングドックにおいても、カベルネ・ソービニヨンは栽培され､ＡＯＣ（原産地呼称）ではなくヴァン･ド･ペイ･ドックとして瓶詰めされています。これは、この地域では原産地呼称法で認められていない葡萄品種のためです。またこの地域の生産者たちはＡＣ（原産地呼称法）規定にこだわらず､挑戦的なワインづくりで良いワインを生み出しています。それ故､ヴァンドペイと言えども侮れない、素晴らしい味わいのワインとめぐり合うことがあるのです。ラングドックをはじめとする南フランスのワイン生産者たちは、量より質にこだわるワインづくりへとシフトしています。特にカベルネやメルローといったボルドー系の品種については、気候の条件に恵まれていることから、比較的手頃な価格で安定した品質のものが召し上がっていただけると思います。

まだまだ赤ワインが美味しい季節ですから飲まずにはいられない、極上の赤勢ぞろい！

_{ムルア　レセルバ} Murua Reserva　￥２，４５０スペイン産(リオハ)　赤　フルボディ <葡萄品種>テンプラニーリョ７５％　グラシアーノ１５％　マスエロ、カベルネ･フラン、メルロー各１０％

ＤＯＣリオハの中でも、最上級の地区、リオハ･アルタに１974年に創業。平均樹齢２５～３０年の４００haの畑を所有しています。リオハでは珍しい１００％自家葡萄園の畑でつくられています。生産量のほとんどはフランスとイギリスのレストランへのみ販売されていました。舌ざわりは柔らかく、しっかりとしたコクがあり、バランスの良い上品な味わいです。今まであまりリオハに魅力を感じませんでしたが、このワインにはググッときました。熟成の長さだけが売り物のリオハとは一味違う、極上の赤です！

_ティアラ Tiara　￥２，８５０南アフリカ産　赤　フルボディ <葡萄品種>カベルネソービニヨン６８％メルロー２５％　プティベルド３％

ステンレスボッシュに本拠地を置くシモンヒッヒの最高傑作です。セパージュはボルドータイプで、樽熟成により、リッチでエレガントな味わいに仕上げています。アロマとブーケの完璧なコンビネーション。ボルドーを越えた見事な構成の満足いく一瓶です。

_ルディ Ludi　￥５，５００イタリア産　赤　フルボディ　 <葡萄品種>モンテプルチアーノ、メルローカベルネ・ソーヴィニオン

ヴェレノージが、マルケの主要葡萄品種のモンテプルチアーノとフランスの高貴な品種カベルネ・ソーヴィニオンとメルローとの素晴らしいマリアージュを造りだしました。葡萄は､標高２００-２７０ｍのアスコリ　ピチェーノに近い斜面の畑から、１０月の最終週に手摘みで収穫されました。柔らかくプレスされた後、約３０日間発酵と醸しが行われました。熟成は、オークの新樽１００％（バリックと大樽）を使って品種毎に別々に２４ヶ月間おこない、さらに瓶詰め後６ヶ月間寝かせます。濃いルビーレッド。魅惑的でスパイシィな熟した果実の香り、さらにオーク樽からの香りがあります。いくつもの香りが心地よく重なりあっていきます。やわらくか濃くきれいなヴェレノージならではの味わい｡しっかりとした構成があり飲みごたえがあります｡地元のレストランでも、１軒に１本づつしか分けてもらえないという幻のワインです。スーパータスカンも吹き飛ぶ美味しさです。

`お待ちかね限定入荷ワイン! これを飲まぬは一生の不覚･･･です!!`
`バイオダイナミクスの生産者です！`		年に１度の限定ワインの入荷です。毎年『感動する』ワインをご紹介していますが、2003年のワインは、ひときわ美味しい出来栄えです。ぜひ､お見逃し無く! ドメーヌドフォンドレシュの所有者であるセバスチャン・ヴァンサンティは1991年に葡萄畑を買い、2年間アンドレブルネル（シャトー　ヌフ　デュ　パプの五つ星生産者）のもとで修行した後、ワイン造りを始めた若い生産者です。そして’95年産にロバートパーカー Jr. はいきなり88点を付けました。最新の醸造設備を使用し、細心の注意を払い、葡萄を傷めないようにして丹念に造られています。科学的な除草剤は使わず、有機的なものしか使いません。
まだ歴史は浅いドメーヌですが、セバスチャンヴァンサンティは､その年齢からは想像出来ないほどの実力を持ったワイン生産者です｡取扱いを始めた頃は､まだ名もない生産者だったセバスチャンヴァンサンティは､今では知名度も上がり、ローヌワイン生産者の若手のホープとなりました。その人気の証拠に､彼のワインは､毎年葡萄がなる前(つまりワインになる前)にすべて予約で売り切れてしまいます。
コート　デュ　ヴァントゥーのスーパースターエステート、ドメーヌ　フォンドレシュは驚くほど高品質でお値打ちなワインを造っています。賞賛のほとんどはセバスチャン　ヴァンサンティの元へいきます。彼はシャープで能力もある若い男性（まだ30歳）で、最初はシャトーヌフ　デュ　パプのアンドレ　ブルネルの指導の下で働いていました。これらのワインはだんだん力強くなり、2003年ものはすべて記録しておく価値のあるワインです。「ワイン　アドヴォケイト」より
`_{コート　デュ　ヴァントゥー　ルージュ　ナダル} 2003 Cotes du Ventoux Rouge Nadal　￥２，９００ Robert Parker 93Points 【赤・フルボディ】　葡萄品種：グルナッシュ（50%、平均樹齢60年以上、25ｈｌ／ｈａ）シラー（50%、平均樹齢20年、40ｈｌ／ｈａ）`
葡萄は手摘みし、品種によって除梗する、しないを決め､シラーは3週間、グルナッシュは4週間別々にマセラシオンし、柔らかくプレスします｡コンクリートタンクでマロラクティック発酵し、その後手間が掛かる樽の移し替えよって澱引きします。透けて通らない深く濃い赤、スパイスなどのスッと通る香りの後、熟したトロピカルフルーツの甘い香りがあります。口に含むと濃縮ジュースの様な濃厚さがあり、微かに甘く、ジューシィな果実味や優しいタンニンがなめらかに口の中に広がる素晴らしいコート　デュ　ヴァントゥーです。
このエステートの最も優れたワインのひとつが2003ナダルです。30,000本のキュヴェで、50％がタンク熟成のグルナッシュ、50％が小さな木樽で熟成されたシラーです。このワインは実質上ワイン造り手からの介入は無いように見えます。これは瓶詰め前に澱と一緒にSO2無しで熟成され､ファイニングもフィルタリングもされていません。深い紫色で、ブラックベリーリキュールやキルシュ、リコリスのぜいたくなアロマがそれに続きます。フルボディで、なまめかしい舌触りの赤で、猛烈なフルーツ、舌触りそしてこの価格帯としての長さを誇っています。今から5～7年が飲み頃です。　　　　　　　　　　　　　　　　93点　「ワイン　アドヴォケイト」
`_{コート　デュ　ヴァントゥー　ルージュ　ペルシア} 2003 Cotes du Ventoux Rouge Persia　￥３，６００ Robert Parker 93Points 【赤・フルボディ】葡萄品種：シラー、ムールヴェドル（平均樹齢：30～40年）`
収穫量を抑え、丹念に手摘みにし、きびしく選別されたシラーは、プネウマティックワインプレスで柔らかくプレスされ､樽に入れられます｡そして､新樽100％で12ヶ月熟成されます。ヴァンサンティは「このシラーの味は土壌が造りだしてくれるのです。葡萄本来の味を引き出す為、セラー内ではほとんど手を加えません」と言っています。充分なタンニンと果実味に、樽の風味が加わり、熟成に耐える素晴らしいワインです。このワイン以上のコート　デュ　ヴァントゥーは存在しません。
2003ペルシアは､樹齢30～40年の樹から採れた1ha当たり15hlの収穫量のシラーと少量の割合のムールヴェドルのブレンドです｡すべて木樽（半分は大きな300リットルのドゥミ　ミュイで、もう半分は小さな樽）で熟成されました。インクのような黒い紫色で、鉛筆削りや溶けたアスファルト、ブラックベリーリキュール、スモーキーなエスプレッソの荘厳な香りを伴い、ブルーベリーとチョコレートのヒントがあります。様々な種類の複雑なアロマに途方も無くリッチなワインが続き、力強くフルボディのフィニッシュです。豊かなグリセリンとフルーツがかなり強いタンニンを隠しています。悲しいことにこの突出したワインは9,000本しかありません。1,2 年は瓶で熟成させ、その後10年が飲み頃です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　92点　「ワイン　アドヴォケイト」

`南フランス若手生産者による、とっても美味しい赤ワイン`
`_{ムルア　レセルバ} Murua Reserva　￥２，４５０スペイン産(リオハ)　赤　フルボディ <葡萄品種>テンプラニーリョ７５％　グラシアーノ１５％　マスエロ、カベルネ･フラン、メルロー各１０％`
なだらかな斜面の畑が広がる美しい景色中に、カヴァルキーナの醸造所はあります。この醸造所の歴史は古く､１８４８年には､クストーツァ地域の最も重要なワイン生産者として記録されています。１９１１年にピオーナ家の所有となり､ルチアーノ･ピオーナ氏（現当主の父上）はこの地域のワインに大きな変革をもたらしたのです。現在では当たり前のように飲まれている爽やかなイタリア白ワインですが、当時、白ワインはみな、長時間スキンコンタクトして、やや酸化したような味わいのものばかりでした。
１９６２年のヴィンテージから造り始められたビアンコ・ディ・クストーツァは圧搾機を使い果汁のみを低温で発酵させるという、当時としては画期的な方法でフレッシュで香り豊かなワインとなったのです。きれいな香の爽やかな味わいの白ワインの生みの親は現在の当主の父上なのです。１９７１年には、Ｄ．Ｏ．Ｃ．に昇格しています。ルチアーノ・ピオーネ氏の長年の研究の成果が、このセンセーショナルなワインを産んだのですが、今ではその情熱を受け継いだ息子のジゥリエット・ピオーネ氏が素晴らしいワインを造りつづけています。職人気質のピオーナさんの「よい葡萄がよいワインをつくる」と言うシンプルな言葉がなぜか一番心に残っています。誰もが認める美味しい白ワイン､どうぞ召し上がれ！