トスカーナ州




ガイオレ、ラッダ、カステッリーナという3つの
農協が集まって、1961年に設立された生産者
組合です。トスカーナの雄大な景色の中に2ヵ所
の醸造所を持っています。私たちがそのうちのひ
とつを訪問すると、とてもダンディなトッティさ
んが案内してくださいました。葡萄生産農家は現
在220軒ほどで、畑の総面積は570haです。
キャンティを中心にブルネロ ディ モンタルチ
ーノやヴィーノ ノーヴィレ ディ モンテプル
チアーノを造っています。また、良質のオリーブ
オイルの生産者でもあります。
収穫された葡萄はすぐに、醸造所に運ばれ糖度や酸のチェックをうけ除梗機に運ば
れます。この際、良い葡萄には規定の買取価格に上乗せがあるそうです。みんな頑
張ってより良い葡萄をつくるという訳です。
100%除梗しステンレスタンクで発酵後、樽熟成されます。発酵用のステンレス
タンクは2001年から小さなサイズのものに変えられ、畑ごとに別の扱いができ
るように、すなわち葡萄の状態によってきめ細かな対応ができるようになるという
ことです。樽はスロベニアの大樽のほか、15年前からはフランスとアメリカの樽
も用いているそうです。ただ、これからの5年間で徐々に全ての樽をフレンチオー
クに変えていくつもりだとおっしゃっていました。「必ずしも、フレンチオークが
良いとは思わないが、市場が求めているものを造っていく。」時代や市場に応じた
対応をしていくことも、生産者にとっては大切なことなのでしょう。より良いもの
を造る、飲む人に満足されるワインを造っていくという姿勢です。最高の葡萄から
最高のワインを造るために、設備投資もしっかりしていくともおっしゃっていまし
た。ジェオグラフィコの造るワインがこれからどのように変っていくのか、楽しみ
になりました。




見学のあと、ティスティングルームにて試飲させていただきました。ワインはもち
ろん美味しかったのですが、オリーブオイルのティステイングもさせていただき、
初めての経験にびっくり。グラスはぐい飲みほどの大きさ、濃いブルーのガラス製
でした。香をきき、口に含みます。畑ごとに瓶詰めされたオリーブオイルはそれぞ
れ違いがあるのですが、私の能力では、香りが強いとかコクがあるとかがせいぜい。
でも、とても、おもしろい体験でした。このあと昼食をご一緒しましたが、レスト
ランにはソムリエの鑑のようなソムリエさんがいてきびきびと働く姿がなんとも印
象的。メインディッシュのステーキのブルネロのソースには、当然ブルネロ ディ
モンタルチーノがピッタリと美味しく、食後のエスプレッソも大満足のうちに飲み
干しました。

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