MOSEL−SAAL−RUWER


息子のトーマスさんの家で試飲をしている

ところへ、スイスでのワインフェスティバ

ルをきりあげたハークさんは大急ぎで戻っ

て来てくださいました。

お目にかかれないのだと諦めていたところ

へ、ニコニコと登場したハークさんはボト

ルを手にヒョイヒョイとワインをついでく

ださり、元気いっぱいの声でワインの説明

が始まりました。世界でも稀な急斜面の畑

で、最高の白ワインを造る厳しい仕事人と

いうイメージとは違って、とてもフランク

な方でした。
試飲させていただいたワインの中には1969年のアウスレーゼもありましたが、

まだまだ力強く、偉大なワインの底力を見ました。畑にも連れて行っていただ

きましたが、その斜度と表面を覆った粘板岩のかけらには驚きました。そして、

何よりこんなところで葡萄を作り、ワインを造リ続けているドイツの人たちに

驚かされました。よい畑とかよい生産者などという言葉では足りません。すご

い畑ですごい生産者が造る、とってもおいしいワインです。ぜひ、お試しくだ

さいませ。
1650年からブラウネベルクでワイン造りをはじめたハーク家は、以来ブラ

ウネベルクで最も重要な生産者となっています。

太陽の光を充分に吸収する、あの名高いブラウネベルクに5haの畑を持ち、

年間生産量はわずか5000ケースという全くの個人生産者です。

機械は一切使用できない急斜面での農作業は想像を越えた厳しさです。

戻る