格式高くちょっと気取った印象の ボルドーの中で、いくぶん素朴な 表情のサンテミリオン。小高い丘 になっている畑では収穫が始まっ ていて、声をかけると季節労働の 人たちは手を振って挨拶をしてく れました。醸造所入り口から搬入 される葡萄や、仕込を待つばかり の清潔なタンク、破砕中の葡萄、 今まさに活気付いていく様子をみ ることができました。ベルトコン ベァーを使って搬入されていく葡 萄や、近代的なタンクなどは、ブ ルゴーニュやコート デュ ローヌ とはかなり違っています。 | |
石段を登ってセラーへ。山の斜面を使ってつくられたセラー では、天井から葡萄の根が長く垂れ下がっていて、壁は黒か びで覆われています。この葡萄の根は上の畑から伸びてきた もので、かなり有名なのでビデオでも見たことがありました が、やはり目の当たりにすると感動ものです。葡萄の生命力 やシャトーの歴史を感じます。案内してくださったバレット さんは、いくつかのプチシャトーのプロデュースをして成功 を収めていますが、その中のひとつCh.ベルリケの岩山を くりぬいて作られたセラーは圧巻でした。ひんやりとした空 気の中で樽試飲をさせていただきましたが、味わいもさるこ とながら雰囲気に酔ってしまいます。やはり長い 歴史を感じさせてくれました。 |