酔いどれんぬの簡単レシピ
第37回「生ハムアスパラのオランデーズソース」
毎年この時季に悩むのが、筍の姫皮はどこまでが姫皮で食べられるのかということと、そら豆の鞘は食べられるのかどうかということです。鞘から豆を取り出し、可食部よりも捨てる部分の方が多いなんて、と忸怩たる思いになるのは私だけではないと思います。イタリアでは食べるらしいので、今度無農薬のもので試してみたいと思います。今月はそんな春のいぶきが感じられる野菜と合わせてご機嫌なお酒をご紹介させていただきます。株式会社齋彌酒造店さんの「雪の茅舎 大吟醸」です。
齋彌酒造店さんは秋田県由利本荘市に蔵を構え、明治35年創業当時から残る蔵など11棟が国の登録有形文化財に登録されています。その歴史ある蔵の中で培養された自社酵母が全てのお酒に使われています。
秋田県産の酒造好適米「秋田酒こまち」を使用した今回のお酒は、水、米、土地の良さを感じさせられると共に、きれいな香りに人の力を感じさせられます。よく冷やしてワイングラスでいただくと、華やか過ぎない瑞々しい香りと甘みを楽しむことができると思います。単品でいただいても美味しいですが、果物を使った前菜やクリームチーズなどと合わせるのもお勧めです。今回は簡単にできる洋風のおつまみのレシピとなります。旬のアスパラガスを用いた「生ハムアスパラのオランデーズソース」です。
<材料>(2人分)
アスパラガス 3本
生ハム 6枚
黒こしょう 少々
卵黄(ソース用) 2個分
レモン果汁(ソース用)小匙1杯
米油(ソース用) 大匙3杯
塩 (ソース用)少々
<作り方>
1.アスパラガスの根元の皮をピーラーでむきます。鍋に湯を沸かし、1分30秒茹でたらざるにあげて水気をきります。
2.ボウルにオランデーズソースの材料を入れてホイッパーでよくかき混ぜます。鍋に湯を沸かし、その上にボウルを置いて温めます。たえずかき混ぜ、もったりとしてきたら湯からはずします。
3.アスパラガスに生ハムを巻き、器に盛りつけ、ソースをかけて黒胡椒をしたら完成です。
<ワンポイントアドバイス>
1.オランデーズソースは、本来バターで作るところを、米油であっさりと仕上げました。米油ではなく植物油、オリーブオイルで作っても問題ありません。
2.あまったソースは蒸した白身魚やホタテ、エビなどにかけても美味しいですよ。
3.ソースは、煮沸消毒した保存容器に入れ、冷蔵庫で1週間ほど保存可能です。
◆稲浪理恵さんプロフィール
全国の蔵を駆け巡り年間一石の日本酒を飲む“酔いどれんぬ”こと稲浪理恵さんは、日本酒愛好家や献立検索女子に崇められるパワーブロガー。日本全国を旅し、地元食材を買い込み研鑽を重ねた独自のレシピを、SNSだけでなくリアルな日本酒の会でも提案されています。
◆過去のレシピ
第36回 鱈のアクアパッツァ風ホイル焼き
第35回 生麩ピンチョス
第34回 肉豆腐
第33回 サーモンの酒粕ポテサラパイ
第32回 酒粕豆乳おでん
第31回 戻り鰹の揚げないレアカツ
第30回 蒸しナスよだれ鶏
第29回 エビとアボカドのちょこっとキッシュ
第28回 サーモンとクリームチーズの手毬寿司
第27回 枝豆のエスニック風浅漬け
第26回 牛肉アスパラ巻の中華仕立て
第25回 酒蒸しムール貝の桜餡仕立て
第24回 鯖缶で簡単、そば粉タコス
第23回 うるいの自家製酒粕マヨネーズがけ
第22回 数の子のクリームチーズ和え
第21回 はんぺんで簡単ヘルシー、甘くない伊達巻
第20回 鶏肉と舞茸の焼きびたし
第19回 かぼちゃとサーモンのガトーインビジブル
第18回 イタリア風焼きナス
第17回 冷やしあんかけ もろこし豆腐
第16回 さば缶とタマネギのアチャール
第15回 牛乳ざる豆腐の冷ややっこ
第14回 豆苗とお揚げのじゃこ煮
第13回 ホタルイカと野菜のピクルス
第12回 ブルーチーズと酒かすの一口タルト
第11回 菜の花と生ハムの昆布じめ
第10回 ホタテとイチゴのカルパッチョ
第9回 牡蠣の酒蒸し ポン酢のジュレがけ
第8回 手羽元のコンフィ
第7回 鮭の秋色餡かけ
第6回 鶏むね肉のガランティーヌ 酒粕マスタードソース
第5回 冷やしおでん
第4回 夏野菜と海老の寒天寄せ
題3回 鮭のソテーリンゴの入ったラヴィゴットソースで
第2回 鰹のタイ風カルパッチョ
第1回 タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ