タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ

新シリーズ 酔いどれんぬの簡単レシピ
第1回「タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ」

 この度、新しく「酔いどれんぬの簡単レシピ」を担当させていただくこととなりました、稲浪理恵(いなみりえ)と申します。日本全国を呑み歩き、訪問した蔵は100蔵以上、年間飲酒量は1石の根っからの日本酒好きです。日本各地を旅して歩き、そこで見つけた美味しいお酒と美味しい  食材を紹介したいと、「酔いどれんぬ」という名前で、酒肴レシピを作成すると共に、日本酒イベントを行ったりと、日本酒、日本酒文化の啓蒙に努めております。 ほろ酔い気分でも簡単に作ることができ、かつ日本の良さ、季節の良さが感じられる料理を紹介したいと思っております。皆様の日本酒ライフが少しでも楽しいものになるお手伝いができましたら、幸いです。
 
 さて、4月のお酒としてご紹介させていただきますのは、宮城県は佐浦さんの浦霞です。佐浦さんは享保9年創業で、卸売り市場と寿司街道で知られる塩釜にあります。JR本塩釜駅から程近く、歩いていくことができるうえ、有料試飲ができますので私も何度かうかがったことがあります。そんな佐浦さんが一度は姿を消してしまった伝統的な木桶仕込を復活させたお酒が、今回ご紹介いたします「木桶仕込み山廃純米酒 浦霞 貳百八拾號」です。色はクリアで透明感あるレモンイエロー。お米由来の穏やかな香りの中に、木桶からくる青いハーブや杉を思わせる清涼感のある香りがあります。味わいはお米の甘みや旨みの中に山廃造りからくる芳醇な味わいがありつつもボリュームが出すぎず、酸が全体を引き締めています。冷やして呑んでも美味しいですが、まだ肌寒いこの時期はお燗にしても美味しく、幅広い温度帯で楽しんでいただけるお酒かと思います。

木桶仕込み山廃純米酒 浦霞 貳百八拾號

 こちらのお酒に合わせてご紹介したいのが、「タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ」。新しい出会いやお祝い事の多いこの季節、ホームパーティーにも使える華やかで簡単なオードブルです。浦霞が魚介と相性が良いのは言わずもがな、また山廃は発酵食品との相性がよく、チーズとも良く合います。樽からくるウッディーな香りには大葉が良くあいます。今回のレシピでは冷やし気味にし、ワイングラスで頂きました。口が薄く膨らみのある球状のグラスは、様々な香りをより引き立ててくれるのでお勧めです。

タコとモッツァレラチーズの大葉ジェノベーゼ

<材料>(2人分)
たこ(ボイル) 80g
モッツァレラチーズ(小) 6個
ミニトマト 6個
 
[ジェノベーゼソース用材料]
大葉 20枚
EXヴァージンオリーブオイル 100cc
塩小さじ 1杯
粉チーズ大さじ 1杯


<作り方>
1.ソースの材料をフードプロセッサー又はミキサーに入れ、ペースト状にします。
2.タコを一口大、モッツァレラチーズもたこと同じ大きさに切ります。ミニトマトはへたをとって半分に切ります。ボウルにタコ、ミニトマト、チーズを入れ、ソースを加え、混ぜ合わせます。器に盛り付け、完成。
 
<ワンポイントアドバイス>
・ジェノベーゼソースの分量は作りやすい分量で書きましたので、本レシピでは使い切りません。
あまったものは煮沸消毒した瓶に入れ、冷蔵庫で2週間ほど保存可能です。パスタ、白身魚、鶏肉のソースとしてもお勧めです。
・タコがなければイカ、ベビー帆立でも代用可能です。

稲浪理恵さんプロフィール

全国の蔵を駆け巡り年間一石の日本酒を飲む“酔いどれんぬ”こと稲浪理恵さんは、日本酒愛好家や献立検索女子に崇められるパワーブロガー。日本全国を旅し、地元食材を買い込み研鑽を重ねた独自のレシピを、SNSだけでなくリアルな日本酒の会でも提案されています。