牛肉の当座煮

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
18回「牛肉の当座煮」

早いものでもう師走。木枯らしの吹く季節となり、色づいていた木々も気がつけば葉を落としております。あえてお燗酒をお勧めしなくても体が温まるものを欲してますね。きっと皆様、おでんやお鍋などでお燗を楽しまれているかと思いますが、お燗の面白さはなんといってもさまざまな温度帯で楽しめるところですよね。 今回ご紹介する「龍力 生もと仕込み 特別純米」は、スローフードジャパン燗酒コンテスト「極上燗酒」部門で最高金賞に選ばれたのでご贔屓の方も多いかと思います。生もと仕込みですのでしっかりした味わいで、しかも辛口に仕上げてあり、常温でよし、燗でなおよしのお酒です。もともとが美味しいのでお燗にしてもあまり驚かれないかもしれませんが、一杯また一杯と料理とともに盃が進むすばらしいお酒ですね。今回は牛肉の当座煮とあわせました。まずは45度の王道でどうぞ。牛脂がお酒と溶け合う至福をご堪能ください。それからはさらに上げてアルコール感を、また燗冷ましで軽快感をどうぞ心行くまでお楽しみください。仕事帰りでも簡単に手に入り、リーズナブルな牛のコマ肉で作る当座煮です。今回は糸コンニャクを入れてカロリーダウンを図りました。またひと鍋で作れるレシピにしてあります。あったかご飯に乗せれば牛丼、焼豆腐を入れて卵でとじでも美味しいですし、ジャガイモを加えて肉じゃがやコロッケにもできます。さらにゴボウや長ネギ、麩を入れてもいいですね。汁気のないすき焼きと考えていただければアレンジも自在でしょう。

牛肉の当座煮

<材料>(2人分)
牛コマ 300g
糸こんにゃく 1袋
しょうが 1かけ
砂糖 大さじ2
酒 大さじ2
醤油 大さじ3
万能ねぎ 1本
七味唐辛子 お好みで

<作り方>
1.鍋に湯を沸かし、糸コンニャクを3分くらい茹で、ザルに上げて水気を切ったら食べやすい長さに切っておく。
2.1の空いた鍋に牛脂を少し置き火にかけ、あぶらが解けてきたら1を加えさっと炒め、醤油小さじ1程度(分量外)を加えて炒り、皿に上げておく。
3.2で空いた鍋をひとふきして、肉と刻んだショウガを箸でほぐしながらいれ火が八分くらいとおったら、砂糖、酒を入れ、少しアルコール分を飛ばしてから醤油を加え、2のコンニャクを戻しいれひとかき混ぜしたら出来上がり。
4.盛り付けて、小口に切ったネギと好みで七味を振って召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.コンニャクは味がしみにくいので、レシピのように先に醤油で味をつけて置きましょう。
2.つくりたてはちょっと調味料が少ないかなと思われるかもしれませんが、少し置いて味がしみるとちょうど良い味加減になりますので、あまり調味料は加えすぎないようにしてください。
3.今回の分量は作りやすい量で、残ったあと色々とアレンジしていただけるようにしてありますので、2人分ですと少々多めになっています。