入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第22回「田楽」
今年のお花見はいかがでしたか。急に暖かくなり咲いたかと思ったらさっと散ってしまい、そんなところも日本人のメンタリティにはぐっときますよね。さて今回ご紹介するのは大七酒造さんの生もと純米吟醸「螺鈿(らでん)」です。2011年製なので3年熟成ですが、推奨温度の10~13度で飲みますと、すっときれいで落ち着いているなぁとは思っても、熟成酒とは気が付かない方も多いのではと思います。40度前後のお燗にしますと生もとらしいキレとシャープな輪郭、余韻がでてきて、またたまりません。合わせる料理は江戸時代からお花見には欠かせない我が国伝統のファーストフードともいえる「田楽」にしました。味噌も発酵食品ですので、お酒にはよく合います。お試しください。豆腐田楽は豆腐百珍にもでてくる、歴史ある料理。練り味噌をつけて焼くだけのシンプルな料理ですので、ぜひ定番料理にしてください。今回はお酒と同じ大七酒造さんで出されているとろける酒粕も加え、よりお酒のアテとして合うように作りました。この酒粕はもともとやわらかいので調理がしやすく便利です。
<材料>(2人分)
木綿豆腐 1丁
けしの実・木の芽 適宜
・練り味噌(赤味噌)
(赤味噌50g、砂糖30g、酒大1、酒粕小1)
・練り味噌(白味噌)
(白味噌50g、砂糖小1、酒大1、酒粕小1)
<作り方>
1.豆腐は厚さ1.5cmに切ってから、ペーパーなどで水切りしておく。
2.味噌をつくる。赤、白それぞれ鍋に材料を入れ、よく混ぜてから火にかけ、砂糖が溶けて艶が出てきたら火を止め、荒熱がとれたら酒粕を加える。
3.グリラーやオーブントースターで豆腐を焼いてから味噌をぬり、さらに焼き目を付ける。
4.3に串を刺して、けしの実や木の芽を乗せる。
<ワンポイントアドバイス>
1.練り味噌は冷蔵庫に入れて数か月は持ちますので、大目に作っておき、ぬたなどいろいろな料理に使ってください。なお酒粕は使用するときに混ぜてください。
2.トッピングはほかに粉山椒、七味唐辛子、ゴマ、青のりなども美味しいですよ。
3. 豆腐の水気はしっかりと取ってください。水切りが甘いと焼いてからびしょびしょになってしまいます。