カマンベールの西京味噌漬け

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第77回「カマンベールの西京味噌漬け」

なかなか寒くなってこないので、木々の紅葉も都会ではだいぶ先になりそうですが、乾いた空気や昼夜の温度差に秋を感じますね。
日本酒業界では、いよいよ繁忙期に突入です。仕込みが始まったお蔵も多いかと思います。
さて、今月ご紹介するお酒は、富山を代表する酒蔵の一つで、文久二年創業の若鶴酒造さん「苗加屋(のうかや) 純米吟醸 琳青(りんのあお)」です。
代表銘柄の「若鶴」はすっきりした辛口のイメージですが、苗加屋は、しっかりしたボディのあるお酒で、今回ご紹介の純米吟醸はアルコール度数もやや高めの17度。無濾過生原酒ですので、フレッシュ感とともにパンチもある味わいです。使用米は富山の酒造好適米「雄山錦」を100パーセント使用しています。雄山錦は「ひだほまれ」と「秋田酒33号」を親にもつ新品種で、1997年に登録されています。徐々に使用するお蔵も増えているようです。

「苗加屋 純米吟醸 琳青」

 

カマンベールチーズの西京味噌漬け


富山生まれで富山育ちの酒米と、清澄な庄川の伏流水を使用した苗加屋と合わせるのは「カマンベールの西京味噌漬け」です。よくチーズがお酒に合うというのは言われていますが、発酵食品だからというよりは、チーズのもつミルキーさや油脂が、お酒のドライ感やアルコール感をうまく包みこんで、かつ口中でまろやかに溶け合うあたりが魅力なのではと思います。

カマンベールチーズは、表皮が白カビで覆われているチーズで、味わいは比較的穏やか。日本人にも人気のチーズの一つですが、価格も数千円から数百円までさまざま。通常1つ数百円で売られているものはロングライフタイプといわれるもので、今回はそれを使って味噌漬けに致します。西京味噌は、通常の味噌に比べ麹歩合が多く甘いので、よりまろやかな味わいになりますよ。


<材料>作りやすい料
カマンベールチーズ…1箱
西京味噌…150g

<作り方>
1.ラップに味噌を置き、その上にガーゼ、さらにその上にチーズを重ねて包みます。
2.1を輪ゴムなどで止めて、1~2日冷蔵庫で保存してから食べやすい大きさに切って召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.丸ごとホイルで包んで焼いたり、カットしてから油を敷かずにフライパンで温めて召し上がっても美味しいです。

2.クラッカーだけでなく、奈良漬けの薄切りに、スライスした味噌漬けチーズを乗せても面白い味わいが楽しめます。
3.味噌に酒粕を足してもより味に深みが出ます。量は大さじ1~2程度で十分です。