入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第60回 「鰯のアヒージョ」
梅雨の鬱陶しい季節がやってきました。ぜひ夏酒でさっぱりとリフレッシュしてください。今月ご紹介するのは、石川県白山市車多酒造様の「天狗舞 超辛純米酒」です。天狗舞といえば能登杜氏四天王の中三郎さん(現顧問杜氏)を思い浮かべる方が多いかと思いますが、しっかりとした米の味わいとキレで長いファンをお持ちのお蔵ですよね。
その天狗舞の夏酒は、冷蔵庫から出したての12,3度ですと、キレっキレでドライな味わいなのですが、少し室温におきますとドライななかにも天狗舞ならではの米の甘味、旨味が現れて余韻がまた楽しいのです。常温のお酒に大きめのロックアイスを浮かべて飲むのもいいですね。精米歩合60%の吟醸スペックで純米酒にも関わらず価格も懐に優しく、ブルーボトルもさわやかで、ギフトにも喜ばれること請け合いです。
天狗舞の世界を残し進化した夏酒は、往年のファンの方だけでなく、国内の新たな日本酒ファンはもとより、寿司好き、魚好きの外国の方にもぜひ飲んで頂きたい一本です。
今回のお料理は、和食ではなく、旬の鰯を使ったアヒージョです。アヒージョとは低温の油で煮た料理で、スペインの居酒屋料理です。ゆっくりと火を入れた鰯はふんわりとして美味しいですよ。小さな気泡が常に出ている程度のとろ火で数分でできます。オイリーな料理はドライなお酒で引き締まりますし、お酒のリセット効果で食べ飽きません。
<材料>2人分
真鰯 2尾
塩 少々
オリーブオイル 適宜
鷹の爪 1本
ニンニク 1かけ
<作り方>
1.鰯は洗って頭と尾を落とし、3~4等分に筒切り(輪切り)して内臓を出し、塩少々をふって5分おく。
2.鍋(フライパンでもOK)に、鷹の爪とスライスしたニンニク、1の鰯を拭いて入れ、オリーブオイルをかぶる程度に注ぎ、オイルにも塩少々を振っておきます。
3.とろ火7,8分煮ればできあがり。
<ワンポイントアドバイス>
1.鰯は塩で脱水させたら、しっかり水気はふいてから鍋に入れましょう。
2.真鰯のほかに、しらす、海老、貝類、茸類、などでも美味しく作れます。
3.薬味として、ネギやパセリなどを加えても、味の変化がつき美味しくなります。
4.残った油は炒め物、ドレッシング、あるいはパンに塗ったりして再利用してください。ただ1度熱が入っているので、なるべく早く使用してしまってくださいね。