一文字ぐるぐる

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第53回 「一文字ぐるぐる」

純米酒 雲雀(ひばり)


まだ本格的寒さとまではいかなくても、立冬をすぎ、秋も終盤ですね。日が暮れるのがめっきり早くなりました。

今月は熊本・通潤酒造様の「純米酒 雲雀(ひばり)」をご紹介したいと思います。雲雀は熊本県の県鳥でもありますが、雲の雀とはなんと風流なあて字でしょうか。
お米はお蔵の地元、山都町産米を100%使用しています。精米率は60%、アルコール度数15度で、やや辛口のまさに飲み飽きしない食中酒です。燗ならぬるめでふわっとふくらんできたところを飲むのがベストかと思います。秋の夜長を雲雀のお燗酒でゆっくり楽しんでください。お値段もリーズナブルで懐にも優しいお酒です。

合わせる料理は「一文字ぐるぐる」にしました。ユニークな料理名ですが、熊本の郷土料理で、簡単にいうとぬたです。万能ネギをさっとゆでてぐるぐると巻いたものに酢味噌をかけて食べます。酢味噌のぽったりした味わいがまたお燗酒にぴったりですよ。ちょうど今頃からがネギ類が旬を迎えます。どうぞお試しください。ぐるぐると巻く作業は工作のようで楽しいです。


<材料>2人分
万能ねぎ 10本
白みそ 50g
砂糖 小さじ1
酒 大さじ1
酢 大さじ1
 
<作り方>
1.万能ネギは、熱湯に根に近い白い部分から入れてさっとゆで、ざるにとって冷めるまで扇ぐ。

2.練り味噌をつくる。白味噌に砂糖、酒を加え、よく混ぜてから火にかけ砂糖が溶けたら火を消してすぐに酢を加え、よく混ぜ、酢味噌にする。
3.1を根のほうから5cmくらいの直径の輪を作って残りの部分をぐるぐると巻いていく。
4.器にもって、2をかけて食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.ネギは青々しさを出すため、ゆでたらすぐに扇ぎます。水につけて色止めする方法もありますが、水っぽくなってしまうので、扇いだ方がいいでしょう。
2.練り味噌は数ヶ月保存がきくので一度にたくさん作っておき冷蔵庫で保存しておきましょう。酢を加えて酢味噌にしたり、焼いて田楽味噌にしたり、ドレッシングに少し加えたりといろいろ便利です。
3.ネギを巻くときはしっかりと巻きます。ゆるいとほどけてきてしまいます。