入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第57回 「帆立と山菜のカルパッチョ」
まだ肌寒い日はあるものの、すっかり春らしくなって参りましたね。市場には筍やふきを始め、うど 、たらの芽、こしあぶら、ふきのとう、わらび、と芽吹いたばかりの山菜が並び、ああ春がやって来た!とうれしくなります。
お酒も桜や桃色のラベルを冠したものが増えてきました。今年の桜の開花はほぼ平年並らしいですが、いよいよお花見シーズン到来ですね。
今回ご紹介するのは、お花見にぴったりな佐渡の北雪酒造様の「北雪 純米吟醸 越淡麗 春限定ラベル」です。味わいはスキっとしていますが、米の甘やかさもあり、香りも穏やかな吟醸香が優しく、なによりなめらかな口当たりは日本酒ビギナーにも喜んで頂けるかと思います。使用米の越淡麗は山田錦と五百万石を掛け合わせて作った新潟県のオリジナル酒造好適米で、両方のいいところどりをしている優れた酒米です。
北雪といえば、世界的レストランNOBUに採用されたことでも有名ですが、その後も遠心分離機を導入するなど技術向上にも勤しまれています。またデパートでの試飲販売が多いのも特徴ですね。やはりフェイストゥフェイスでエンドユーザーとのコミュニケーションをはかり、確実にファンを増やしているのだなぁと思います。
さて、春と言えば貝や山菜がいいですね。合わせるお料理は「帆立と山菜のカルパッチョ」です。山菜に含まれる苦みは植物性アルカロイドによるもので、体から老廃物を出す効能が認めれています。苦みによって体が目覚めるといった感じでしょうか。
アクの少ないうどやうるい、三つ葉などでしたら下ゆでがいりませんので、切るだけです。味のポイントはレモンです。この香味がよりフレッシュ感を出してくれます。切って混ぜるだけですので、吟醸酒のおつまみの定番にしてください。なお、皮も使用しますので、必ず防腐剤のついていない、国産のできれば無農薬のレモンを使用してください。
<材料>2人分
帆立(生食用) 3個
うるい 1本
三つ葉 3~4本
国産レモン 1/4個
オリーブオイル 大さじ2
塩・胡椒 少々
<作り方>
1.帆立は塩水で洗い、1個を3枚くらいにスライスする。
2.うるいと三つ葉は洗って3cm位の長さに切る。
3.レモン半量は薄くスライスする。
4.ボールに水気をとった1~3と調味料、半量残っているレモンを絞り混ぜ合わせて盛り付ける。
<ワンポイントアドバイス>
1.帆立は必ず塩水(立て塩という塩分量3%程度の濃い塩水)で洗ってください。水だと旨味が逃げて水っぽくなります。
2.レモンの皮の綿部分は苦みがあるので、スライスを食べるのに抵抗がある場合は果汁をしぼってから、皮を少し下ろして入れると良いでしょう。
3.アクの強い山菜を入れる場合は、一度下ゆでをして、冷水にとり、それから食べやすい大きさに切って使用してください。
4.この時期ですと新玉ねぎ、春キャベツやアスパラなどでも美味しく作れます。