入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第27回 「鯛のはじき葡萄和え」
秋がやってきました。虫の音に暑かった夏が懐かしくなる今日この頃ですね。日本酒もぼちぼち冷おろしが出始めました。まだ少し暑さが残るこの時期に飲んでいただくのにぴったりなすっきりとした冷おろしをご紹介します。「美丈夫純米吟 醸 純麗 ひやおろし」です。
夏の間じっくりと寝かせていたので、舌触りも滑らか、落ち着いた味わいに仕上がっていますが、ずしりというのではなく、グレープフルーツのような柑橘系の香りもほのかに感じ、さわやかな飲み口ですので、暑さが残る今どきにまさにうってつけです。せっかくの冷おろしですので、高温にはもっていかず、低めの35度~40度くらいの温度帯でお燗にしていただきますと、ふわっとさらに優しい飲み心地が待っています。
江戸時代の料理に”はじき葡萄”という料理があります。むいた葡萄を大根おろしで和えた料理ですが、そこに鯛を加えて、バランスのいいおつまみにしてみました。大根おろしと葡萄の酸味で箸が進みますよ。
<材料>2人分
鯛 50g程度
大根 100g
デラウェア 20粒程度
酢 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
塩 少々
<作り方>
1.鯛はそぎ切りして、塩少々をふっておく。
2.大根をおろす。
3.葡萄は皮をむく。
4.2に酢と砂糖を加えよく混ぜてから、鯛と葡萄を重ね盛りする。
<ワンポイントアドバイス>
1.葡萄はどんな種類でもいいが、種無しのデラウエアなどが便利。
2.市販の寿司酢、あるいはカボスなどの柑橘系のジュースを使っても良い。酸味甘みがそれぞれ違うので、小さじ1程度入れたら必ず味見をしてお好きな味に調整してください。
3.菊花などを加えるとさらに季節感がアップする。
4.魚はくせのない白身魚であれば何でも合う。