入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
第24回「こづゆ」
いよいよ梅雨本番! また1年の折り返しの月ともなりました。今回ご紹介するお酒は福島の「会津中将 純米酒」です。なんとも優しく穏やかな口当たりで、梅雨のうっとうしい日でもすいすいと五臓に染み渡るお酒です。ぬる燗でさらに柔らかにして旨みも引き出して召し上がっていただき、お燗酒で夏越の祓えをしてください。
料理はお酒と同じ会津の郷土料理「こづゆ」。冠婚葬祭には必ずといっていいほど出される料理で、各家庭や地域で入る具や味付けが微妙に違っていて、それもまた楽しみの一つです。別名「煮肴」とも言われ、まさに酒のおつまみにはもってこいです。干しいたけや干し貝柱の出汁がきいていて、この出汁のもとも具として食べるのです。ほかの具はにんじん、里芋、山菜、豆麩、糸こんにゃくなどがたっぷりと入っており、実にヘルシーで無駄ないお料理でもあります。
小さな朱塗りのお椀で食べますが、これはできるだけ温かく召し上がってほしいというおもてなしの心からなのではないでしょうか。何杯もおかわりをするのが流儀。たくさん召し上がってもローカロリーですから安心ですね。
<材料>(2人分)
水 3カップ
干し貝柱 2個
糸こんにゃく 1/4玉
干ししいたけ 1枚
にんじん 1/4本
里芋 2個
豆麩 適宜
きくらげ 2~3個
わらびなど山菜 適宜
塩 少々
醤油 大さじ1
酒 大さじ1
<作り方>
1.水に干し貝柱と干ししいたけを浸して一晩おいておく。
2.きくらげは水で戻し、さっとゆがいて食べやすい大きさに切っておく。
3.人参は2mmくらいにスライスし、イチョウに切っておく。
4.里芋は皮をむき、5mmくらいにスライスしておく。
5.糸こんにゃくはゆがいて、食べやすい長さに切っておく。
6.山菜は茹でてアクをぬき、食べやすい大きさに切っておく(今回はわらび)。
7.1に人参と里芋を入れて火にかけ、小煮立ちしてきたらアクを引き、ゆでたきくらげ、糸こんにゃく、山菜を加えて調味し、豆麩を入れて1,2分煮て、盛り付ける。
<ワンポイントアドバイス>
1.干し貝柱と干ししいたけは冷蔵庫でゆっくり戻して使いましょう。
2.具は彩りを考えて、青みは山菜がなければキヌサヤや万能ネギなどで代用がききます。お好きな材料でマイこづゆを作ってください。